Stirp

人間

 この世界の大半を占める人類。現在の社会はこの種族を中心に形成されている。

ヴェティターの犠牲となる事が多く、彼らに対し何らかの思惑を抱いている事が多い。

特別な能力などは持っていない。

 

ヴェティター


人口数で言えば、明確にはされていないが恐らく人間の1~2割程度しか存在しないだろうと言われている。

人ならざる人であり、その姿は基本は人に酷似しているが、何らかのタイミングで特異な姿かたちに変貌する者も多い。

 

治癒能力や致死の原因などは人間と同等である。

寿命は個体差があるが大体人間の平均寿命(7、80歳程度)~150歳程度まで生きるとされる。見た目の加齢は人間の平均寿命程度で止まり、そのまま寿命まで老いが止まる。

それぞれ種族により異なる特殊な能力などが確認されている。

 

生殖機能は人間とごく近しいが、近親交配ができず、同じ種族のヴェティター同士では子供を為す事ができない。よって多種族のヴェティター同士で交配するか、人間と交配する事で子孫を為す。

生まれた子供は母親か父親、どちらかの純血種と同じ完全な純血種ヴェティターとなり、中間種は存在しないと言われる。人間と交配した場合も、完全な人間か完全なヴェティターかのどちらかにはっきり分かれる。

 

以下に五種のヴェティターの詳細を記す。

吸血鬼(ヴァンパイア)

人の生き血を飲む事で食事とするヴェティター。ヴェティター同士の血や死体、動物の血では賄えず、必ず人間の生き血である必要がある。普通の食事もできるが栄養を吸収する事ができず、一ヶ月に合計人間二人分程度の血を飲まないと気が狂わんばかりの強烈な飢餓感に苛まれ理性を失う。

通常時は人間と似た容姿だが、どこか肌が青白いと言う。また、飢餓感や興奮状態が強まると上下の犬歯が異様に鋭く発達し、瞳の色が真っ赤に染まる。

人間の目にも止まらない程の素早い移動を可能とするが、使用は体力を消費し空腹感が増す。

人魚(マーフォーク)

人の水死体を食べる事で食事とするヴェティター。ヴェティター同士の死体や普通の死体では賄えず、必ず人間の水死体である必要がある。普通の食事もできるが栄養を吸収する事ができず、三ヶ月に合計人間一人程度の水死体を食べなければ気が狂わんばかりの強烈な飢餓感に苛まれ理性を失う。

通常時は人間と似た容姿だが声が美しい者が多いと言う。また、頭から水を被ると下半身が魚の半人半魚の姿に変わる。

水流を操り、歌声は嵐を呼ぶが使用は体力を消費し空腹感が増す。

人狼(ウェアウルフ)

満月の夜に狼に近い半獣の姿へと変貌し、理性を失うヴェティター。食事は普通の人間と同じもので構わないが、肉食を好む傾向にあると言う。半獣の姿は力が強く、獰猛な性質をしており近付く生き物は何であろうと追い掛け食い荒らそうとする。

通常時は人間と似た姿だが、狼と近しい性質を持つ者が多い。また、満月が近付くと徐々に気が荒っぽくなり乱暴な人格になっていく。

通常時でも嗅覚と聴覚に優れ、同族の人狼を見分ける能力を持つ。


屍食鬼(グール)

人の肉や死肉を食べる事で食事とするヴェティター。ヴェティター同士の肉や死体、動物の血肉では賄えず、必ず人間の肉や死肉である必要がある。普通の食事もできるが栄養を吸収する事ができず、一ヶ月に合計人間一人分程度の肉を食べないと気が狂わんばかりの強烈な飢餓感に苛まれ理性を失う。

通常時は人間と似た容姿だが、どこか肌が浅黒いと言う。また、飢餓感や興奮状態が強まると歯全体が異様に鋭く発達し、額に角が生える。

人間の筋肉からは到底考えられない程の怪力を発揮するが、使用は体力を消費し空腹感が増す。

夢魔(インキュバス)

人の夢や精を摂取する事で食事とするヴェティター。具体的には性行為等を経て相手の体液を摂取する方法と、相手の睡眠時にコンタクトを取り、口吻によって口から夢を吸い出す方法の二種である。普通の食事もできるが栄養を吸収する事ができず一ヶ月に合計十人分程度の夢か精を摂取しなければ気が狂わんばかりの強烈な飢餓感に苛まれ理性を失う。

通常時は人間と似た容姿だが目を引くほど美しい者が多い。飢餓感や興奮状態が強まると尾骶骨の辺りから長い尾のようなものが生える。

人間を催眠・洗脳状態に掛ける事ができるが、相手の精神力によっても影響に差が出る。