Organization:Human

人間側にヴェティターが現実のものとして認識され始めて来たのは近年の研究の成果であり、その為生まれた組織も比較的最近のものが多い。

どの組織もヴェティターを血眼で捜している事には変わりない。

また、どの組織も一般には秘匿された存在である為、何も知らない一般人も数多く存在するだろう。

捜査禁課

メビウス学会通称“禁課”。また、ヴェティターからは皮肉を込めて“鼠”と称される。

ヴェティターを凶悪犯罪を引き起こす巨悪として取り締まろうとする警察秘密組織であり、公的機関である。が、極秘任務である為一般人には存在を公開されておらず、警察上層部と政府関係者のみが存在を知っている、という事になっている。

建前上は警察である為基本は警察官が所属するが、研究者や情報屋なども多く雇われているという噂である。

科学研究が“メビウス学会”の次に進んでいる組織であり、血液検査と特殊な全身スキャニング検査を行えばヴェティターと人間を区別できる。

ヴェティターである事が分かった時点で拘束を許可する特別逮捕状が出されており、銃刀などの所持・使用が許可されている。

他組織をヴェティターと接触の有る存在として注視・捜査を進めている。

課長は吉田信夫という50代の厳格な男性。

エヴァンゲスト神教

通称“エヴァン教”。ヴェティターを神の種族として崇め信仰の対象とする新興宗教。

キリスト教を祖に持つここ10年程度で出来た新しい宗教であり、人々の間にも徐々に浸透しつつある。ヴェティターを“福音の御子”と呼び、彼らに身を捧げ尽くす事こそが神への奉仕であり、楽園への道なのだと説いている。人間の組織ではあるが、内部には夢魔の洗脳能力の影が見え隠れしているとの噂もある。

信者はヴェティターに対して協力的であり、彼らの言う事を聞く事が幸せであると思い込むように教えられている。

各地に教会が存在し、徐々に信者を増やしている事から捜査禁課に危険視されている。

教祖はアンネマリーという名の金髪の幼い少女。


メビウス学会

通称“メビウス”、“学会”。ヴェティターを研究しようと警察とは別に独自の捜索をしている研究団体。30年程度前から存在しているが、その全貌は謎に包まれている。

警察側が支援要請をしても頑として跳ね除け、あくまで自分達でヴェティターを捕縛・研究しようとし続けている。

噂では、ヴェティターを生物兵器として流用できないか非人道的な実験を行っているだとか、ヴェティターの遺伝子を用いて新人類を生み出そうとしている等と実しやかに囁かれているが、組織の全ての研究を把握している人間は居ないと言われている。研究員の他に捕縛、捜査の為の実動員等も数多く雇われている。

会長は須藤典久と言う初老の男性。

比翼連盟

通称“比翼連”。ヴェティターを人間と同列に扱い、その権利を主張する支援団体。

ここ10年程で出来た比較的新しい組織。ヴェティターの認知度が世間的に広まるにつれ出来上がった組織で、公には活動していないが国や各組織に対して働きかけを行っている。ヴェティターは生態こそ違えど人間と同じ知能の有る生き物であり、理解と共存が必要だと提言している。

また、“黎明の友協会”と協力関係にあるが、その事を捜査禁課”と“メビウス学会”が睨んでおり、強制捜査が行われるのも時間の問題だと言われている。

盟主は三木和義という40代の男性。